概要
仮想通貨マーケットの動きを一週間まとめて振り返っています。BTCだけでなくマーケット全般を見るため、Bloombergインデックス等を見ていきます。仮想通貨だけでなく主要金融市場についても振り返ります。
加えて、簡単なニュースの動きなどをつけていきます。最新のものはツイッターアカウントで更新しているので、こちらのツイッターや#仮想通貨インデックスのタグをご覧ください。
金融市場は、引き続きハト派ムードを背景にじわじわ上昇。
仮想通貨は…今週も上昇!2月は全体でも15%上昇の動き。
前回の記事はこちら!
各種インデックスの動き
(主要インデックス、2019.2.22末時点)
2019年に入ってから、米国の金融政策がハト派化した上で、世界的にも緩和的な政策に転換する動きが増加。マクロ指標をこなしつつも市場の目線は米中通商交渉や米国の国境警備予算/政府閉鎖問題についてだが、概ね楽観的な公式報道に乗っかりがち。背景にはやはり金融政策の安心感か。
VIX(ボラティリティインデックス)は低下が続く。原油はサウジ減産やベネズエラの政変ニュースに反応して上昇続く。(なんと年末比26%の上昇!)金、債券も上昇する金融緩和相場の楽観ムード。
仮想通貨も、このムードの中、直接的なニュースはないものの上昇。
- BTCは9%上昇。アルトコインも買われるが、二階建てというほどではない。
- 債券は若干買われる。フラットなカーブ続く。(2−5年が逆イールド続く)
- 株は米中交渉の進展期待でやや上昇。FOMC議事録もサプライズなく通過。
- VIXは後退続く。14台⇨13台へ。
- 金はじわじわ上昇続く。リスクオンというより、金融引締めからの戻り。
- 原油はベネズエラ、サウジのニュースに振られる展開で足元は上昇。
主なマーケットの出来事
主要な動きを箇条書きにします。詳しくはツイッターのツリーでニュースをぶら下げてあるのが読めますので、ご参照ください。
金融市場のニュース
(SP500の動き)
- 2.19 ウォルマート好決算が小売全体を押し上げ
- 2.19 サウジ及びOPECの原油輸出減少が公約通り行われているとの報道
- 2.20 ベネズエラに対する米国の姿勢が硬化続き、供給懸念から原油上昇
- 2.20 FOMC議事要旨はサプライズなく、利上げに対しては「辛抱強く焦らず」のスタンス確認
- 2.21 中古住宅販売件数や景況指数は低いも、株価はそこまで下がらず
- 2.21 英国EU競技は合意なし
- 2.22 ムニューシン財務長官、米中協議は人民元について大筋合意と発言。トランプ大統領も関税引き上げの期限を1カ月延長がありうると発言し、マーケットは好感
仮想通貨市場のニュース
(TradingView Total指数の動き)
- 2.18 リクルート、ブロックチェーン技術を対象にした新投資ファンドを通じ、Beamの発行運営会社に出資を発表
- 2.18 ビットコイン及びイーサリアム上昇。月末のアップデートの期待か。
- 2.19 Coinbase ブロックチェーンのセキュリティ/AML技術会社Neutrinoを買収発表
- 2.20 日本仮想通貨交換業協会、JVCEA 会員の仮想通貨取引状況表を発表(月次更新)。日本国内でのXRPの保有高、取引高が高いことが話題に。
仮想通貨は大幅上昇
マーケット全体でも10%以上の上昇した週で、月次も20%弱の上昇です。ブルームバーグはJPモルガンのコインがきっかけと言ったり、Zerohedgeは機関投資家(米国の公的年金)がブロックチェーン技術ファンドに投資始めたのがきっかけと言ったりしています。ただ、どちらも直接マーケットにお金が入る話ではありません。
じゃあ何が要因なの?
さぁ…。
さぁ、じゃないんじゃ。
こっちはわざわざ話を聞きに来てやってるんやで兄ちゃん。
ええ…、お金もらってるわけでもないし…
強いて言えば、ずっと前から言っているけど、
- マイナーが保有現物を消化するために、ヘッジショートやオプションを使って作ったポジションを償却している
- 世界的にも金融引き締めからの逆流で、お金が入りやすい
- アルトコインのアップデート等で循環相場を形成している
- 機関投資家ニュースとかで、トレンドを作りやすい
この辺が重なってできてるんじゃないかな?そもそも、上がったと言っても年末のレンジ付近だしね…
日本人の保有比率の偏りが話題に
オッ
触れる気か????
この話題に???????
おれらリップラーが許さないが???????
触れたら即ボコボコにするみたいな空気あるけど、事実データはどう解釈するのも自由だしね。詳しくは下記リンクの資料にあるけれど、日本の取引所にある現物は以下の通りになる。
- BTC : 660億円
- XRP : 990億円
- ETH : 165億円
- BCH : 62億円
- MONA: 37億円
- LTC : 15億円
日本仮想通貨交換業協会 資料
https://blockchaindex.net/wp-content/uploads/2019/02/201812-001.pdf
XRP人気なの??ええことやん!!
人気なのは事実だよね。日本で人気って意味ではMONAだって当然そうだし。これまでの流通の仕方に差がありすぎる。
世界との差異って意味で気になったので、今回の6通貨の比率と、CoinMarketCapの比率とを簡単に見比べられるように表を作ってみました。
JVCEAの6通貨比率 | CMCの6通貨比率 | |
BTC | 34.21% | 67.02% |
XRP | 51.32% | 12.67% |
ETH | 8.55% | 14.97% |
BCH | 3.21% | 2.43% |
MONA | 1.92% | 0.03% |
LTC | 0.78% | 2.86% |
合計 | 100.00% | 100.00% |
細かくてよくわからん!!
簡単にいうと、日本では
- そもそもアルトコイン大好き
- XRP, BCH, MONA大好き
- ETH, LTCは不人気
って感じ。もちろん、CoinMarketCapの時価総額が絶対なんて思わないけれど、データとしてこれくらい差があるってことだね。
買い余地がないです〜〜〜〜〜とか
売り圧力が〜〜〜〜〜〜みたいな話はないの???
個人的には別に、そもそも買い余地なんて「どの通貨もバラバラのことをやってるんだから、ファンダメンタルズを期待するならば全然違う買い余地を考えるべき」だと思うよ。
ただ、短期的には値上がり期待の投機需要でこういうのも意識されるから、グルーピングとしてとても重要ということかと。
(優等生回答しやがって…)
どちらかというと、税金や祝日、取引所マターなど日本独自の事象が生じたときなどに、これらの数字は意識されると思う。XRPだけでなく、全体として。
正直怖い数字だから、これからも公開する気なんだろうか、って感じ。
もう上がるまでガチホだから、価格を見てすらいない。
こういう人の比率多そうだしね…
他の国にない動きをしそう。
例えば、これらの日本固有銘柄群と世界平均の差の拡大、縮小をとるとか、そう言うスプレッドトレードのアイディアが出てくると思います。
(もうやってるけどね)(小声)
備考:時価総額と流通枚数について
先ほど表にした時価総額比率、これを全通貨にまで広げると、ファイナンスで言うところの「市場ポートフォリオ」になります。東証で言うTOPIXみたいな、市場全体を表すインデックスです。
ただし、仮想通貨の場合は流通枚数の考え方が難しく、CoinMarketCapが市場全体を正しく表せてると言い切ることは困難です。正解があるものと決めつけず、柔軟に考えるべきかと思います。
流通枚数についてはこちらにまとめています!
参考にどうぞ!
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