概要
仮想通貨マーケットの動きを一週間まとめて振り返っています。BTCだけでなくマーケット全般を見るため、Bloombergインデックス等を見ていきます。仮想通貨だけでなく主要金融市場についても振り返ります。
加えて、簡単なニュースの動きなどをつけていきます。最新のものはツイッターアカウントで更新しているので、こちらのツイッターや#仮想通貨インデックスのタグをご覧ください。
前回の記事はこちら!
各種インデックスの動き
(主要インデックス、2019.3.17時点)
先週がトレンド調整のイベント週だったけど、今週はそれを消化して元どおりの動き。でもまた来週はFOMC。
仮想通貨は徐々にだが、出来高の戻りが確認される。
- 仮想通貨は若干上昇続く。ただし主要アルトコインに動きなし。
- 債券は中長期中心に買われ、金利低下。フラットなカーブ続く。(2−5年が逆イールド継続)
- 株は雇用統計後の戻しで、週足が行って来いの形に(後述)
- 原油の上昇、VIXの低下目立つ。
主なマーケットの出来事
主要な動きを箇条書きにします。詳しくはツイッターのツリーでニュースをぶら下げてあるのが読めますので、ご参照ください。
金融市場のニュース
(SP500の動き)
- エヌビディアのメラノックス買収は半導体マーケットへの資金流入観測へ
- ボーイング、事故で大幅安
- 耐久財受注の資本財が大幅な伸び。株価上昇へ
- 米中合意は3月中には行われないとの報道 (bloomberg 関係筋)
- 中国、付加価値税の引き下げ等の経済政策発表(ただし大規模金融緩和は否定)
- 英議会、首相の修正離脱案を否決。合意なき離脱回避案は可決。離脱延期は可決。
イギリス人はなんなの。
離脱前にティータイムが欲しいのか?
仮想通貨市場のニュース
(TradingView Total指数の動き)
- 大手運用会社インベスコ、ブロックチェーン関連会社株式ETFローンチ
- コインチェック流出犯は北朝鮮と安保理専門家パネルが公表
- Bittrex International RAIDのIEOを中止
- テザー社、規約を改定
- 資金決済法・金商法改正案閣議決定
- SECクレイトン委員長 イーサリアムは証券でないと下院議員宛手紙でコメント
プラス材料が多く見えるんだけど、仮想通貨に対して興味を持つユーザー数や投資家数が増えるってほどの材料じゃないね。
中国の経済政策について
正直よくわかりません。
(わからないことはわからないというスタイル)
いっしょだね!!!!
一応おすすめとして、以下の動画やレポートをご紹介します。
- 全人代の「政府活動報告」を読み解く(TV Tokyoモーニングサテライト)
- 2019年全人代と中国の政策展望(みずほ総合研究所)
ポイントとしては、以下の三点が言えると思います。
- 中国政府は成長鈍化を認識し、無理な急回復政策よりも軟着地を目標としている
- 減税やインフラ支出拡大を中心に、積極的財政政策を継続する
- 「バラマキはしない」のメッセージのとおり、量的緩和などの金融政策は行わない
一緒じゃないやん。
1はあれか、割と現実的だったって話?
そうだね。できもしないインフレ目標を掲げ続けて早数年…みたいなところよりもいいんじゃないだろうか?
2.3は説明が難しいところはあるけれど、中国の債務問題やシャドーバンキング問題はずっと政府も言及していて、そちらに主眼を置いている点も市場的には好感されてると思います。
量的緩和をやらないっていうのも、①管理変動相場制である人民元のコントロール懸念対策という意味、②いざとなった時の緊急処置を残しとくという意味で妥当と思った。大方の予想通りだし。
Brexit(英国のEU離脱)の行方について
これももはや解ろうとも思ってません。(本音)
職場放棄ですか???
ファンドマネージャーには説明責任があります!!!
はい…。なので常識程度には追っかけてます。
根本的には以下のページがわかりやすかったですね。
なにを質問していいかもわからん。
今週はやばい値動きでしたね、ポンド。
ってみんな言うんですけど、平常運転では?
これ見て。去年からの日足。
大英帝国……!!!
殺人通貨ブリティッシュポンド……!!!
一日2%動いたくらいで全然驚きません。トレンド作るときも半端ない。
今週の動きを簡単にまとめると、
- EUの言いなりになるような首相の離脱案は嫌!否決!!
- 合意なしで離脱したら経済終わるから、それも嫌!!否決!!
- とりあえず延期??いいじゃん!!可決!!!!!!
って感じですね。
オタクもよく使う手だ!
仕事でも、家庭でも!超便利!!!
人間のクズがこの野郎……!
もちろんEUさんも激怒りというか、以下のニュースではもう呆れてました。
出てきた言葉が、「延期?For What?」
Brexit delay for what? EU leaders want answers, Ireland says (Reuter
なぜなぜ分析、足りてますか?
そもそもなぜ離脱したいんですか?
(もはや英国民もよくわからなくなってそうな雰囲気)
なので個人的にはこんなの投資テーマと捉えておらず、このリスクには中立でいる以外ないと思っています。
どういうこと?
先週の記事でも言ったんだけど、機関投資家は得意とする戦略じゃないところで市場が急変するリスク(経済指標や政治のリスク)はなるべく避けようという意思が働きます。
そもそも戦略的優位があるから投資をやってるのに、何でこんな意味不明で僅差の投票リスクにお金を賭けなきゃいけないんだっていうね。客の金で、説明責任あるし。
リスクリワードですね?
言いたいだけですね?
ごく短期の過熱感を狙ったトレードならいけるかと思うけど、日本時間に暮らす人間の優位な環境とは言い難いかなと思います。
個人的には、みんなが騒ぐ前に問題の本質を捉えておけば、リスクリターンの見合ったトレードができるんじゃないかと思います。
Tetherの規約変更、担保は大丈夫?
第一人者のツイートを拝借しましょう
USDTは今や米ドル担保資産ではなく、その他伝統的通貨、現金同等物、その他資産等で担保された通貨であるとの規約変更が。 https://t.co/0wqz0yDM0Z
— mineCC (@ETHxCC) March 15, 2019
その他って何や?
怪しいお金か!!!
わからないけど、USドル100%じゃなくて何らか他の通貨とか資産で運用してると見るべきだろうね。そもそも時価総額が足りてるのか問題もあったけど、それ以上に為替リスクや運用リスクを持つ他の金融商品を担保にしてると公表してきたことになります。
運用…儲かるんか?
基本的には金利取れればその分儲かるからね。ステーブルコインのビジネスモデルはまずここにある。
ステーブルコインの解説記事にも書いたけれど、本当はこの信用力も加味してステーブルコインの価値は決まるべきだと思うよ。
現金同等物って何?
オタクの塩漬け草コインは現金同等物に入りますか?
金融業界の文脈的にはいわゆる短期国債だとかの、換金性と信用力が極めて高いものが、担保として認められるね。
担保がオタクの草コインだったらやばいね。
無の担保。
仮想通貨が一旦終わると思う、それ。
資金決済法の改正案が閣議決定
日本国内ではこれが最大のニュースでしたね。
これも信頼できる方の話を読むのが、わかりやすいです。
1)総論
おおむね研究会報告書に記載された通り。
交換業者に対しては、利用者財産の保全管理の強化、勧誘広告規制の導入、説明義務など、規制を強化。
ユーザーにとっては交換業者に対する優先弁済権が規定され、金販法の適用を受けることで業者の説明義務との関係で有利になったといえる。
以下各論— 弁護士 長瀬 威志 (@TN98118032) March 15, 2019
まとめサイト商法か!!!!
オピニオンを出せオピニオンを!!
じゃあ、一つ嬉しかったのはこういうところです。
メディアでは「ICOが金商法の規制対象に」という記載を見かけるものの、それはセキュリティトークンのICO(つまりSTO)が金商法で規制されるという意味であって、セキュリティトークン以外のユーティリティトークンのICOはこれまで同様資金決済法+自主規制の世界。
トークンの性質で根拠法令が決まる。
— 弁護士 長瀬 威志 (@TN98118032) March 15, 2019
トークンの性質で根拠法令が変わる、ってクリプトに慣れている我々にとっては当たり前の感覚だけど、普通に考えて難しいよね。
日本政府のやることだから、全く理解なく一律に方で縛りかねないリスクは少しはあるかと思ってたので、それは回避されて嬉しいです。
実際こんなことできるの?
トークンごとに判断するとか。
さぁ…これも相当米国の議論を横睨みしてるところあるだろうし。法律できても、新しいトークンに対する細かいガイドラインとかでもめ続ける話なんじゃないかなと思う。。気長にみていく内容ですね。
なお、正確な内容は金融庁サイトをご覧ください。
今週は以上です!各リンク先にはもっと詳しい説明があるので、興味があったら参照して見てください!
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※オタクの戯れで作ったDiscord内に、俺のインデックス専用チャンネルを作ってもらいました。記事をそこで作っているので、暇なら遊びに来てください。
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