概要
今週から、仮想通貨マーケットの動きを一週間まとめて振り返っていくことを初めていきます。BTCだけでなくマーケット全般を見るため、Bloomberg指数のほかTradingviewの指数を用いていきます。
また、仮想通貨だけでなく主要金融市場についても振り返られるよう、一覧にまとめたもの作成しました。参考になれば幸いです。
加えて、簡単なニュースの動きなどをつけていきます。最新のものはツイッターアカウントで更新しているので、こちらのツイッターからご覧ください。( #仮想通貨インデックス のタグを参照ください。)
ぶっちゃけ、自分の日誌がわりです。
(振り返るのにこの方が便利)
インデックス一覧
(主要インデックス、2018.12.24末時点)
25日の現在これを振り返ると…あからさまに「暴落前」って感じがしますね笑
- 仮想通貨については先月末比でプラス圏内まで上げてきた
- 上がり方としてもBTC<上位アルト(Bloomberg)<下位アルト(Tradingview)
- 債券は月単位で見て利回り低下(価格上昇基調)
- 経済に懸念があっても利上げは続くとの見方が、リスク資産→中長期債へのシフトを呼ぶ
- 株はボラタイルな動きながら、米国株主導で下げ
- 金が上昇、原油が個別要因含みで暴落、VIX上昇
主なマーケットの動き
主要な動きを箇条書きにします。詳しくはツイッターのツリーでニュースをぶら下げてあるのが読めますので、ご参照ください。
金融市場の動き
- 12.19 原油急落、WTI50ドル割れ
- 12.20 FOMCではパウエル議長発言「国債は自動操縦で圧縮」が市場には交換されず
- 12.20 予算合意なく米政府機関閉鎖の懸念が意識される。リスク資産売られ始める
- 12.20 リスク資産から日本国債に買いが入り金利低下。円高リスクについて意識され始める。
- 12.20 米中古住宅販売は前年同期比7%減と、2011年以来最大の下げ幅
仮想通貨市場の動き
- 12.17 ビットコインのハッシュレート反転、難易度調整前のマイナーによる下支えについて話題に
- 12.18 株式市場が大きく下げる中で、仮想通貨インデックス10%超の上昇
- 12.19 元IMFエコノミストのDow氏、一年越しのBTCショートを閉じたと宣言!
- 12.19 Monacoin急騰、30円台から円建て約3倍へ
- 12.21 米議会超党派、デジタルトークンの再定義により証券法から管轄外とする案を提出
- 12.21 BCHABCじわじわ上昇。3日でドル建て2倍以上に
- 12.22 Bakkt延期疑惑について報道される
- 12.24 バイナンス、XRPを複数通貨のQuote Currencyとして扱うことを発表
正直、金融市場ではいいニュースもまるでなくテクニカルも下向きな中で、仮想通貨が上がってることに驚いていました。ただ、アルトコインの上昇も一部に集中していたので、一般層の買いじゃない感じはすごいしますね。
元IMF エコノミストのMark Dow、運用するファミリーオフィスで去年の12月に立てたBTCのショートを閉じたと宣言。https://t.co/wwtEvcBAPB
すごいポイントだ笑 pic.twitter.com/lcrYUAny6K
— Shogun (@crypto_shogun) December 19, 2018
2017年12月の分析記事はこちら!https://t.co/BRWrnUqkvp
— Shogun (@crypto_shogun) December 19, 2018
これは単純にすごいなあという話ですね。この去年のレポートも振り返ると面白い。
(ロングしたとは書いてないんだけどね…)
トピック:基軸通貨とは?
XRPはバイナンスの基軸通貨??基軸通貨ってなんだっけ
一つ気になった話として、「バイナンスがXRPを複数通貨のQuote Currencyとして扱うことを発表」というものがありました。ここで仮想通貨では定番の「基軸通貨」という言葉が飛び交うわけですが…この「基軸通貨」というものの持つ意味について、既存の金融市場の観点から少し触れたいと思います。
デデ〜ン!Wikipedia〜(多用)
基軸通貨
国際為替市場で中心に扱われる通貨のことをキーカレンシー(基軸通貨、きじくつうか)と言う。基軸通貨としての機能を果たすには以下の条件が必要とされている。
- 軍事的に指導的立場にあること(戦争によって国家が消滅したり壊滅的打撃を受けない)
- 発行国が多様な物産を産出していること(いつでも望む財と交換できること)
- 通貨価値が安定していること
- 高度に発達した為替市場と金融・資本市場を持つこと
- 対外取引が容易なこと
まったくわからん!
さすがにこれはわかりにくいので、基軸通貨だと何が特別なのか?何がいいのか?に絞って簡単に記載します。大前提として、国際社会が基軸通貨を認めるということは、各国ともその通貨を十分に保有し、モノやサービスをその基軸通貨建てで流通させています。世界中にその通貨の保有者がいる(外貨準備)というのがポイントです。
基軸通貨だと何がいいの?
かなり多岐にわたる議論ですが、主に以下の3点があると思っています。現在の金融市場では米ドルが基軸通貨であることに鑑み、そのメリットを簡単におさらいします。
- 国際取引の決済権
- 自国企業の為替リスクの減少
- 通貨発行のインフレ効果分散
国際取引の決済権
簡単にいうと、銀行や貿易主体に対する強力な権利を持つこととなります。マネーロンダリング規制や経済制裁に関して、米国が強い権限を持つ背景の一つは、ドルが基軸通貨ということにあります。
各国は国際取引に参加するために、十分な外貨準備金を米ドルで積む必要があります。もし米政府が制裁国の取引に制約を示した場合、米ドルの供給不足から経済にダメージが生じます。このことは、国際的な権限の後ろ盾として機能しています。早い話、米ドル建ての取引をしようにも、米国にそっぽ向かれて、米国の銀行から締め出しを食らったら、経済的に圧倒的不利になってしまいます。
また、国際的な証券取引や貿易取引のインフラを独占できることは、基軸通貨国の経済発展に寄与します。
自国企業の為替リスクの減少
単純に、世界の多くの場面で米ドルが使えることは、企業の目線での為替リスクが比較的低いことになります。これは、収益の安定性と、為替ヘッジに関連するビジネスコストの縮小を意味します。みんなが為替ヘッジのやり方で頭を悩ませてる中、本業に集中できるんです。ずるいですね。
通貨発行のインフレ効果分散
最後に、インフレについてですが、個人的にはこれが最も影響が大きく、かつ仮想通貨に関係すると思っています。
通常、自国通貨を増刷すると、自国貨幣の価格が減少し物価が上昇します(インフレーション)。ただし、各国が国際取引のため保有する基軸通貨においては、世界中が増刷によるインフレの影響を受けます。日本が円を増刷した場合の影響と、米国がドルを増刷した際の影響は大きく違うということです。つまり、基軸通貨ドルの増刷によるインフレの影響は、世界中で分散して受け取るような形になります。
通貨発行権は仮想通貨の根幹の一つですので、この影響がどこまで波及するのかという視点が、経済的に重要になります。基軸通貨に近くなれば、仮想通貨のインフレリスク低減や価値の安定化に繋がるでしょう。
えっ、じゃあトランプが異常にドル刷ったらわたしらも影響受けんの?
そりゃそうだね。もっというと、日本は米国債大量に持ってるし。
そういう影響も受ける。
MA、MAGA〜〜〜〜〜
仮想通貨における基軸通貨の意味するものは、現状の米ドルの立ち位置とはまるで違うと思います。また、非中央集権を目指すビットコインと、中央集権サービスを目指すリップル社とでは意味が違って当然です。
基軸通貨という言葉に固執するよりも、それぞれの目指すものが既存の社会構成とどう融和していくのかを考えるべきかなと思いました。
マーケットウォッチはがんばって定期更新します…。
下の記事は何回読んでもいいなと思うやつです。
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