FOMCとは
米国の金融政策(利率とか、国債買い入れとか)を決める重要な会議とだけ覚えてくれればいいです。
FOMC(Federal Open Market Committee)は米国の連邦準備制度理事会(FRB)が開催する金融政策の意思決定会議です。細かいルールは例によってWikipediaです。
FOMCは、アメリカ合衆国の中央銀行ともいうべきFRB(連邦準備制度理事会)の理事7名や地区ごとの連邦準備銀行総裁5名で構成されており、アメリカ合衆国連邦政府の金融政策を決定する最高意思決定機関である。定期的に約6週間ごと年8回開催される他、必要に応じて随時開催される。
声明文は、FOMC開催最終日(アメリカ東部標準時午後2時15分頃)に公表、議事要旨は政策決定日(FOMC開催最終日)の3週間後に公表され、市場関係者にとって、今後のアメリカ合衆国連邦政府における金融政策を予想する手がかりとなる。
あれでしょ、日銀のダークロが会見したりするやつのアメリカ版ってことでしょ。
その理解でいいです(疲れてる)
金融政策っていうのは、金利誘導を通じて物価や雇用の安定等を図る、重要な政策です。基本的には先進国なら管理されているものだけど、経済規模的にも米国の注目度は段違いです。
上にある通り、スケジュールや参加者が決まっているので、その予定やスタンスをチェックするのはトレーダーとしてはファンダメンタルズ以前の基本事項ですね。
また、金利の動向だけでなく、その議事録や元となるデータに対する議長のコメントが、マーケットの注目点となります。
(諦観の面持ちで虚空を見つめる)
オタク向けにいうと、仮想通貨の運営がコインの枚数を増やしたり、減らしたり、買い入れ(バイバック)したり、ロックアップしたりするのを決める会議みたいなもんです。
一瞬でわかった!!!!
今、何が論点なのか
現在は、前々FRB議長であるバーナンキ氏の時代から続けていた
「量的金融緩和からの正常化」がテーマです。
量的金融緩和ってよく聞くけど、利上げ〜利下げ〜っていうのとは何か違うの?
手段が違うけど、目的は同じと考えていいよ。
利上げ利下げっていうのは、中央銀行と銀行の貸し出しレートを通じて経済、しいては雇用やインフレやをコントロールしようというものです。
量的金融緩和っていうのは、金融危機時に利下げしまくった上で、利率がゼロ近辺になってその手段ができなくなった時の最終手段です。利率より市中に出回っている債券とかを強制的に買い上げて、無理やりドルをばらまいてるような感じ。
日銀が!!
円を刷って!!!
ハイパーインフレ!!!!
まさにそれ。
で、やりすぎると経済が過熱して、どっかの金持ちは○億円バラマキキャンペーン!とかやるの。。
インフレが続くから、どこかで巻き戻しの調整利上げをしなきゃいけない。それが2018年のテーマ「量的緩和からの正常化」だったんだよね。
えっでも今ハイパーインフレってほどじゃないし、バラマキ止めたら普通に株価が下がるのでは????
そうだね。
特に2018年後半は、最も強い影響力を持つパウエルFRB議長は「経済に関して強気」かつ「データに基づき自動運転的に調整」っていうトーンを前面に出してた。
市場の反応としては、「データって言っても完璧じゃないし、利上げ調整やりすぎるんとちゃう???」
って食い違いになって、株価の暴落に繋がった形。市場との対話に失敗したとか言われるやつ。
あー、それでトランプがおこだったのね。
そう。トランプがなんか言ったのかは知らないけど、2019年明け以降パウエルさんは「市場環境を見て柔軟に調整」のトーンに転換してきた。これがハト派と捉えられ、マーケットはこれに強く反応してるのが今です。
ただし、マーケットは両方向に過剰に反応するのが常なので、そこは考慮すべきだと思うよ。
またわからんくなった。つまりどっちなんや????
だいたいこんな感じ。量的緩和=バラマキとすると、
- 2008〜2017:量的緩和バラマキキャンペーン!(ハト)
- 2017〜2018:みんな調子乗ってきたし、そのぶん回収します!(タカ)
- 2019〜:えっ株価さがるし経済危ない…回収、ゆっくりにします…(若干ハト)
貨幣流通量のコントロールで、こんなことをやってるイメージです。
仮想通貨への影響は
そもそも仮想通貨の上昇期の背景に、量的金融緩和があったと個人的には思っています。
上記の通り、2008から2017までは米国で量的緩和を進めていた期間です。ドルの価値が下がり、金利も下がることで、世界中の投資家は何らかの利回り商品を求め、投資が過熱していた時期でした。
特に、基軸通貨であるドルでの量的緩和は、それを外貨として保有する全ての国や、それを元に投資、流通される商品全てに影響を与えます。(基軸通貨についてはこちらの記事にまとめています。)
2017年までの仮想通貨の上昇も、そう言った投資の過熱感が背景にあったと見るべきかと思います。2018年はその逆流のタイミングにありました。
世界中で浮かれ…株は上がり…性は乱れ…!
許されざる時代…!!
本来そう言った経済のサイクルを安定化させ、物価や雇用を安定化させるのが金融政策なんだけどね。結局過去もバブルを繰り返している。
ワイの仮想通貨はどうなるの??
2018年までのトーンだと、バラマキキャンペーンの逆流で仮想通貨にもネガティブだった。それが多少弱まったからプラスっていうのが2019年のはずなんだけど、上がってませんね…って感じ。
仮説だけど、今はそもそもの投資家層が違うし、ハードフォークやETF延期といった要因の方がはるかに強いってことじゃないかな。前は株クラも仮想通貨にすごい反応してたし経済ニュースでも取り上げられていたけど、今はそうでもないしなぁ。
トランプ〜〜〜〜
パウエルにBTC買わせろ〜〜〜〜
無い無い。
まとめ
- FOMCとは、米国の金融政策を決める重要な会議
- 議事要旨や議長の会見に注目が集まる(市場との対話)
- 2018年以降、「量的金融緩和からの正常化」が論点に(タカ派化)
- 2019年初以来は、加速しすぎた上記からの柔軟化(ハト派化)が明確に
- 基軸通貨としてのドル安は仮想通貨を含む全てのアセットに影響
のシリーズも見てね!
コメント
質問ここでいいかわかりませんが
https://twitter.com/crypto_shogun/status/1092021035761725440
このツイートのちゃんとしたレポートて何処で読めますか?
ちーなさん、質問ありがとうございます。
読みやすい日本語のものとして、http://www3.keizaireport.com で検索して出てくるものがあります。
証券会社やシンクタンクのレポートなどから、気になったテーマとかで掘り下げたい時に使えると思うので、試してみてください。